ベルヌーイの定理計算機とは?
ベルヌーイの式は、運動する流体のエネルギー保存則です。流線に沿って、圧力エネルギー、単位体積あたりの運動エネルギー(½ρv²)、単位体積あたりの重力による位置エネルギー(ρgh)の和が一定に保たれることを表します。簡単に言えば、流体が管の狭い部分を通過して速度が上がると圧力が下がります——これは飛行機の翼を持ち上げ、野球の変化球の軌道を形作り、キャブレターや霧化器の設計に活かされる効果です。
この計算機を使用するタイミング
- 物理や工学の講義・試験で流体力学の問題を解くとき。
- 圧力損失を予測する必要がある配管システムの設計やトラブルシューティングをするとき。
- ベンチュリ計、オリフィス、ピトー管の流速を推定するとき。
- 揚力、スプレーボトル、変化球など日常の現象を、学生や興味を持つ人に説明するとき。
- パイプラインに沿った標高の変化が下流の圧力にどう影響するかを解析するとき。
- 詳細なシミュレーションの前に、トリチェリの定理を使ってタンクの排水時間をすばやく確認するとき。
手順:
- 同じ流線上にある2点を選びます — 十分な値がわかっている点を選び、点1と点2とします。
- 流体の密度をkg/m³で入力します。水は1000、海面上の空気は1.225を使うか、対象の流体の密度を調べてください。
- 点1の圧力、速度、高さを入力し、点2では3つの値のうち少なくとも2つを入力します。未知の値は自動的に計算されます。
- 単位を確認します — 圧力はパスカル、速度はメートル毎秒、高さはメートル、密度はkg/m³でなければなりません。
- 結果を読み取ります — 不足している値(圧力、速度、または高さ)が、その下に表示される完全な計算過程とともに示されます。
- 保存則で検証します — 2点における全エネルギーの項(P + ½ρv² + ρgh)を比較します。入力値が整合的なら、それらは等しくなるはずです。
計算式
ベルヌーイの式(単位体積あたり):
P₁ + ½ρv₁² + ρgh₁ = P₂ + ½ρv₂² + ρgh₂
ここで:
P = 流体の圧力(パスカル、Pa)
ρ = 流体の密度(kg/m³)
v = 流速(m/s)
g = 重力加速度(9.81 m/s²)
h = 基準面からの高さ(m)
水平流れの場合(h₁ = h₂):
P₁ + ½ρv₁² = P₂ + ½ρv₂²
トリチェリの定理(タンクからの排出):
v = √(2gh)
ユースケース
- 配管・ダクトの設計 — パイプラインや空気ダクトが狭くなったり、広がったり、高低差が変わったりするときの圧力変化を予測します。
- 航空 — 翼の上下での空気の速度と圧力の差がどのように揚力を生むのかを理解します。
- オリフィス計とベンチュリ計 — 管内の絞り部における圧力差から流量を計算します。
- タンク・貯水池の排水 — トリチェリの定理を使って、タンクから出る水の流出速度を推定します。
- 医療・生物流体 — 狭窄した動脈内の血流や肺内の空気の流れを解析します。
主な利点
- 即座に結果 — 式を手で組み替えることなく、圧力・速度・高さを求められます。
- 完全な計算過程 — すべての計算が表示されるので、学生も技術者も計算の流れを追えます。
- 単位に安全 — 一貫したSI単位の入力で、パスカル・メートル毎秒・メートルで毎回正しい答えが得られます。
- 教育に最適 — インタラクティブな例で、流体の流れの背後にあるエネルギー保存の概念を実感できます。
- 無料・無制限 — 登録不要、ダウンロード不要、教室や業務での利用制限もありません。
プロのヒント
- 高低差がないときは、水平流れの形(P₁ + ½ρv₁² = P₂ + ½ρv₂²)から始めましょう——追跡する項が1つ減ります。
- 管の断面が変わるたびに、連続の式 A₁v₁ = A₂v₂ を使って不足している速度を求めましょう。
- 速度が最も高いところでは圧力が最も低いことを覚えておきましょう——計算結果を信じる前の手軽なチェックになります。
- トリチェリの定理を使うときは、液体の自由表面から穴までの深さを測ります。タンクの底からではありません。
- 室温の空気では、海抜では1.225 kg/m³という密度値が信頼できます。高地ではより小さな値を使いましょう。
避けるべきよくある間違い
- 単位の混在 — 圧力にパスカルではなくbarやpsiを使うと、答えが桁違いにずれます。まずPaに換算しましょう。
- 高さの差を無視する — 垂直流れではρghの項がしばしば無視できません。水平管の場合にだけ省略してください。
- 異なる流線の間で式を適用する — ベルヌーイの式は単一の流線に沿って成り立つもので、流れの中の任意の2点間では成立しません。
- 連続の式を忘れる — 点2の速度は幾何学だけからは計算できません。A₁v₁ = A₂v₂ を使ってください。
- 粘性流や乱流に使う — 摩擦と乱流はエネルギーを散逸させるため、理想的なベルヌーイの式は長い管の実際の圧力変化を過大評価します。
重要な用語の説明
- <strong>流線:</strong> 定常流の中で流体粒子がたどる経路で、ベルヌーイの式はこの流線に沿って適用されます。
- <strong>静圧(P):</strong> 流れとともに動く面に流体が及ぼす圧力。
- <strong>動圧(½ρv²):</strong> 単位体積あたりの流体の運動エネルギーに相当する圧力。
- <strong>連続の式:</strong> A₁v₁ = A₂v₂。非圧縮性流れにおける質量保存を表します。
- <strong>トリチェリの定理:</strong> v = √(2gh)。重力のもとでオリフィスから排出される流体の流出速度。
関連コンセプト
- 連続の式: A₁v₁ = A₂v₂ —— 管の断面積を流速に結びつける相棒の法則で、ベルヌーイの式と一緒に使います。
- 流体の密度: 単位体積あたりの質量(ρ)。運動エネルギーと位置エネルギーの項をスケーリングします。当サイトの密度計算機で求められます。
- トリチェリの定理: 重力のもとでタンクがオリフィスから排水する場合のベルヌーイの式の特別なケース。
- 静水圧: 静止流体中の深さにおける圧力(P = ρgh)。速度がゼロのとき、ベルヌーイの式はこれに帰着します。
- 運動エネルギー: 運動のエネルギー、KE = ½mv²。ベルヌーイの式はこれを単位体積あたりの基準で追跡します。当サイトの運動エネルギー計算機でこの概念を詳しく扱っています。
例
管の縮小の例。 水(ρ = 1000 kg/m³)が、点1で半径4 cmから点2で半径2 cmへと狭くなる水平管を流れます。点1の速度は2 m/s、圧力は100 kPaです。
連続の式により A₁v₁ = A₂v₂ なので、v₂ = (A₁/A₂) × v₁ = (16π/4π) × 2 = 8 m/s です。
水平流れの形を使うと: P₂ = P₁ + ½ρv₁² − ½ρv₂²
P₂ = 100,000 + ½(1000)(4) − ½(1000)(64) = 100,000 + 2,000 − 32,000 = 70,000 Pa(70 kPa)。
水の速度が上がるにつれて圧力は30 kPa下がります——ベルヌーイの原理を直接示す例です。
結果の解釈方法
圧力を求めた場合、流れが速い区間ではより低い結果になるのが正常です——ベルヌーイの原理が裏付けられます。速度を求めた場合、狭い区間での速度が大きくなれば連続の条件を満たします。常に2点の全エネルギー(P + ½ρv² + ρgh)を比較してください: 整合的で物理的に有効な解では値が一致するはずです。異なる場合は、入力値に単位や流線の誤りがないか見直しましょう。

